私たちはなぜ「HAT APARTMENT」をつくったか

ハイモジモジの松岡と松田が初めて語る、帽子収納ボックスの誕生秘話です。

第1回 「岡持ち」から生まれた!?
第2回 アパートはストリートになるはずだった!?
第3回 設計士さんの存在が欠かせなかった

第3回 設計士さんの存在が欠かせなかった



ハイモジモジ松岡ここでご紹介したい方がいます。兵庫県川西市に本社を構える芳川紙業株式会社の須川さん。ダンボールの設計を得意とされている方です。


ハイモジモジ松田私たちが企画した「HAT APARTMENT」の商品化にあたり、設計部分を担当してくださいました。


ハイモジモジ松岡収納ボックスの商品化は初めての試みでしたから、専門家の手をお借りして、より良いものに仕上げたいなと思ったのです。


ハイモジモジ松田その節は大変お世話になりました。


ハイモジモジ松岡そこで今回は須川さんを交えて、主に設計部分にまつわる誕生秘話をお届けしていきたいと思います。須川さん、よろしくお願いします。


芳川紙業・須川さんよろしくお願いします。



ハイモジモジ松岡さっそくお尋ねしますが、私たちから「帽子を収納するボックス」の企画をはじめに持ちかけられたとき、率直にどう思われましたか? これは面白そうだなあとか、商品にするには課題点が多そうだなあとか。



芳川紙業・須川さんそのひとつ前の企画で、しばらく連絡がなく、進行してるのかストップしてるのか分からない状況でしたので、新しい企画が来た時は「あれ?」と思いました(笑)。


ハイモジモジ松岡すみません(笑)。もともとは「JUKI BOX」という、別の収納ボックスの企画でお声がけしていたんですよね。クリエイターの小規模事務所とか一般家庭でも使えることを想定した、組み立て式の引き出し収納箱。



ハイモジモジ松田私たちも以前、他社製の近しいものを使っていて、事務所にいくつも積み上げてたんだよね。で、箱同士をちゃんと連結できたら収納棚になるなあとか、販売イベントで什器としても使えるものがあったらいいなあと考えて。



ハイモジモジ松岡実際、吉祥寺パルコで行った販売イベントでは、テスト的に什器として使ってみました。箱をいくつも並べて、その上に商品を置いたり、引き出しの中に在庫を入れたりして。で、プロジェクト名は「什器」からとって「JUKI BOX」。




ハイモジモジ松田須川さんには箱同士が連結するジョイント部分とか、素晴らしいアイデアをぶつけていただいたので、なんとか商品化にこぎ着けたかったのですが・・・。



ハイモジモジ松岡自分たちの中で、構造の前にそもそも企画自体が弱いかなあとかあれこれ悩んでいるうちに、どんどん時間ばかりが過ぎてしまって。しかも「帽子の収納ボックス」を思いついてからは、こちらの方が面白そうだと、すっかり気持ちがシフトしてしまって。



芳川紙業・須川さん帽子収納は面白そうと思いましたよ。というのも、私はほとんど帽子を持っておらず、自分の知らない分野でしたから。はじめにお話をうかがって、興味津々でした。



ハイモジモジ松岡自分の知らない分野だったら、僕だったら怖いと思ってしまいそうです。


芳川紙業・須川さん私の場合、今までやったことのないもの、難しそうなものだったら、まず依頼を受けた時点でテンションが上がるんです。難しそうだと感じても実際はかんたんにできた、ということもよくありますし。


ハイモジモジ松田「HAT APARTMENT」の構造は難しくありませんでしたか?


芳川紙業・須川さんミニサンプルを事前につくっていただいていて、ベースになる形状は大体できていましたので、あとはそれを原寸大でダンボールに落とし込んでいくだけでした。ダンボールならではの調整は必要ではありましたが。





ハイモジモジ松田試作もたくさんつくってくださいましたよね。


芳川紙業・須川さんええ、最初は帽子の形状ごとに別々の収納ボックスをつくる企画でしたので、それらをすべて原寸大で試作したら、歩きまわるのにも苦労するくらい部屋いっぱいになりました(笑)。と同時に「帽子ってこんなに種類があるんや」と感心しましたね。

【参考】第2回「アパートはストリートになる予定だった?」


ハイモジモジ松岡最終的には六角形の「ハット専用ボックス」一本で進めることになりました。


芳川紙業・須川さんそうそう、本体(外観)は六角形ですが、棚板もぴったり合わせた六角形にすると、棚を持ち上げようとしても引っかかって持ち上がらないことが分かり、部分的に削りました。


ハイモジモジ松田そういう細部の微調整をいくつもしてくださったんですよね。


芳川紙業・須川さん本体に棚板を取りつける部分は自分でも「上手くいったな」と思いますね。棚板の先端を本体に2回差し込んで固定しているのですが、穴の形状をそれぞれ変えたりして「差し込みやすく抜けにくい寸法」に仕上げしました。





ハイモジモジ松田ここ、絶妙ですよね。


ハイモジモジ松岡うんうん。


ハイモジモジ松田棚板はこういう風に開く、というイメージが私たちにあっても「じゃあそれをどう固定するの?」というところまでは考えが及んでいませんでした。


ハイモジモジ松岡こちらのオーダー通りに仕上げてくださる会社さんは他の業界でもいらっしゃいますが、オーダー以上のアイデアを提示してくださる須川さんには正直、驚きました。新作の「Black」でも、思わず膝を打つ仕掛けがありましたし。



芳川紙業・須川さん棚板の落下を防ぐための引っかけ部分ですね。これを思いついたときは、ちょっと自画自賛したい気分でした(笑)。









ハイモジモジ松田本体を内側に折り曲げたところと、上に乗せる棚板が互いに引っかかりあって、ちょっとやそっとの重みでは帽子が落下しない仕組みになっていますよね。


ハイモジモジ松岡以前のバージョンでは想定以上の重い帽子を乗せつづけたときや、湿度の関係で本体が横にふくらむ現象が確認されたのですが、その点も解消された「ニーポン!」な構造ですよね。


芳川紙業・須川さんはい。脳内でシュミレーションして、構造や展開が見えてきて、その展開図を考えて試作がバチッとうまくいったときは思わずニヤけますね。誰も見てないところでガッツポーズしたりします。


ハイモジモジ松岡逆に、設計する上で苦労されたところはありますか?


芳川紙業・須川さんフタの部分ですかね。はじめに試作ができたとき、「本体がぐらぐら揺れます」とお伝えしたことがありました。


ハイモジモジ松岡はい。


芳川紙業・須川さんでも「大丈夫です、送ってください」とおっしゃったので、安心して送ったら「揺れすぎです!」と指摘いただいたことがありました。


ハイモジモジ松岡届いてみたら、想像以上に揺れるなーと思いまして(笑)。





芳川紙業・須川さんで、揺れを防ぐために天・地にフタをかぶせることにしたわけですが、そのフィット感を調整するのに苦心しましたね。フィットさせることで本体のぐらつきは減りますが、フィットさせすぎると組み立てにくくなってしまう恐れもありましたから。


ハイモジモジ松田なるほどー。



芳川紙業・須川さんただ、構造上とくに難しいというものではなく、何回も試作していけばできるものではありましたが。


ハイモジモジ松岡本体全体を強固にするために、開口部の端を折り込んで三角にされたところも秀逸でした。




ハイモジモジ松田うんうん。


ハイモジモジ松岡三角形ってリアルに強度が増すんだな、と思いましたね。三位一体みたいな概念でよく三角形を見かけますが、物理的にも三点で力を補完しあうというか、分散しあうというか。



ハイモジモジ松田課題に対して私たちも「こうしたらどうでしょう?」と投げさせてもらうのですが、須川さんからはいつもそれ以上の回答をいただけるので、つい甘えて何度も修正をお願いしてしまったりして。修正指示が多くなかったですか?


芳川紙業・須川さんそれは感じなかったですね。こちらのアイデアや技術を信頼して進めていただいたと思います。




ハイモジモジ松岡ところでご意見うかがいたいのですが、「HAT APARTMENT」の構造を活かして他にも収納できそうなもの、何かないですかね。僕たちはスリッパなんていいかな、と思っているんですが。


芳川紙業・須川さん大衆演劇で使うかつらの収納ボックスはどうでしょう。禿げ頭とか、ちょんまげとかロン毛とか。


ハイモジモジ松岡ははははは。


芳川紙業・須川さんまじめに回答すると、私は書道をしているのですが、作品を書いたあとに重ならないように置いておかなければなりません。書いていくとすぐに机の上や部屋が紙でいっぱいになります。そっちに気が散って、リズムよく書けなくなることもしばしばです。


ハイモジモジ松岡ええ。


芳川紙業・須川さんなので、墨で書いた紙が乾くまで収納できる収納ボックスがあったらいいなと思います。学校の美術室にあるような金属製の棚を半紙サイズにしたもの。これは書道だけでなく、絵画などでも重宝しそうです。


ハイモジモジ松岡なるほど。


ハイモジモジ松田須川さん自身、ダンボール製の額やイーゼルなどもつくられていますよね。あと屏風とか。




芳川紙業・須川さんアートやものづくりが好きなんです。スポーツをする人はまずスポーツに関することのアイデアが出てくると思いますが、私の場合はアートの分野でアイデアがわくことが多いです。今後もアート関連でダンボール製品をつくっていきたいですね。


ハイモジモジ松岡他にもつくっていきたいものはありますか?


芳川紙業・須川さん舞台演出、空間演出にまつわるものとか、あとはパッケージに付加価値を付けたものとか。いろいろアイデアはあります。


ハイモジモジ松岡ハイモジモジの企画にもまたお付き合いくださいね。


芳川紙業・須川さんはい、もちろん! また新しい企画がありましたらぜひ。






HAT APARTMENT

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※完売しました

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※完売しました



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